Cry for the Moon

哀しがりの黒猫のひとりごと。

それはまるで絵本の中の話

数日前に買った本が意外と良くて

観てみたいと思っていた映画がたくさんあったことを思い出せた。

その本の中に載っている映画をリストアップしながら、

サブスクにあるものだけでも観ていこうと決めた。

 

今日は彼と一緒に、

グランド・ブダペスト・ホテルを観た。

 

華々しい過去を経て、寂れてしまった老舗ホテル。

そこにいる謎の老オーナーと作家。

語られる過去の冒険譚。

 

鮮やかで目を奪われる色彩と

美しい建築、

そしてコミカルで愛嬌のある演者たち。

評価される理由がとても分かる作品だった。

 

センセーショナルな出来事も、

人づてに聞いたことを作家が本に書いているという設定だからか

くすっと笑ってしまうような演出になっていて

全然怖くないのもいい。

シニカルさもおしゃれに見える。

 

ロケーションと美術が最高だったな。

あと衣装も。

シナリオもド派手ではないけれど、

常に飽きることなく、人を惹きつける魅力があった。

 

絵本の中のような世界で進んでいく群像劇。

いい作品だった。

 

=遊兎=