名前を名乗ることを赦されないのは
存在を無いものとして扱われるのと同じで
ただそこにいることすら
分からない只の器になるということ。
許容できなくて泣いていた。
それを一番大切で一番信じている人に言われてしまったから
哀しくて堪らなかった。
我が儘ではないと思う。
私が私として生きていること
やっていることを
たった半分すら守れないのは
おかしなことだと思ったから。
名前を奪わないで、
存在を消さないで、
ここにいるのに、
ものを作っているのに、
私の名前があると困るから、と
消すことを強要しないで。
大切にしてほしかった。
私があなたの名前を大切にするように。
私の名前と
私が作ってきたものたちを
大切にしてほしかったよ。
=遊兎=