Cry for the Moon

哀しがりの黒猫のひとりごと。

指先にお守りの春を宿して

少しでも気持ちを上げたくて、

昨晩、お守りのようにネイルを塗った。
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花びらのつもりだったけど、桜貝のような色になった。

*****

エイプリルフールだね、

いつも通り私は噓をつかないけれど

なんとなく、感傷的になる日。

 

そんな嘘つきの日に、上司の退職報告を聞くのは

みんなどんな気持ちだったんだろう。

私は社員会の間、ずっと目を伏せていた。

顔を上げて、誰かと目が合うのが怖かった。

 

上司本人はほとんど話さなかった。

社長かいつまんで、説明をした。

上司からいろいろ聞いていたし、その渦中にいた人間としては

嘘ではないけれど、事実とも違う説明だと思った。

でも何も言えなくて、ただ俯いていた。

 

全体会議の後、部会に映ったから

オフィスにいた経理さんと少し話をした。

今の状況を軽く話し、

これから先、今まで通りに働くか迷っていること、

業務内容に疑問を持ち、

社長に言われたことで大きく傷ついたこと。

パラパラと出てくる言葉を遮らずに、

相槌を打ちながら、一応社長のフォローはしていたけれど

それ以上に私の意志を尊重すると言ってくれた。

 

いなくなったら困るし、本当はずっと一緒に働きたいけれど

無理はしてほしくないし、引き留めることもできない、って。

 

経理さんとはずっと、この会社は働きやすいよねって

他の会社じゃ働いていけないよねって言ってたから

私が今後働きにくくなるって言ったことを

重く受け止めてくれたんだと思う。

経理さんと働くの、すごく働きやすくて楽しくて

無理なく続けていられたから、

離れると思うと正直淋しい。

頼り頼られ、良い関係値だったと思う。

言葉にすると、まだ揺らいでしまう部分もあって

まだ期限を設けずに、少しずつ仕事量を減らす方向だと告げた。

 

本当にどうなるのか、分からない。

自分のことだけれど、あまり考えたくないな。

手元にある仕事だけ、こなしていられたらいいのに。

 

ああ、なんだかとても疲れた。

何もかも灰色に見える。

 

=遊兎=