Cry for the Moon

哀しがりの黒猫のひとりごと。

どうすることもできない速度で

頭の中を書き出すとすっきりすると思ったけれど

問題がどんどん浮き彫りになってきて

余計に不安になってしまう。

 

少し書いてみるか、と始めた分析資料は

あっという間にA4用紙3枚分みっちり詰まってしまって

私から見た会社の様子がありありと書かれたものになった。

 

どうするべきか、

このまま渡すか、加筆修正するか。

それとも、もっと考えるべきか。

 

本当はもっと書きたかったこと、書くべきこともあったけれど

まだ新しい営業さんを信用できない状況で

不安の核になる部分を明かすことは

今の私には無理だった。

弱みを見せていいのか、

この人に将来を委ねていいのか、

そういう判断がまだつかない以上は

迂闊にすべてをさらけ出すことはできない。

 

 

漠然と抱えていた不安が

明文化されて、質量を増す。

 

マーケティングをしていたとき、常に感じていた恐怖が戻ってきた。

 

なんとなく、仕事をこなすだけなら

なんの心配もないのにね。

 

この5年、外注として付き合ってきて

それなりに経営にも携わっているけれど

マーケティングをして、自社や他社、それを取り巻く環境について

はっきりと認識したときにだけ感じる大きな惧れ。

 

数字を追いかけて、トレンドを予測し

利益を上げていくことは楽しいけれど

その裏側ではずっと、問題を直視し続けなければいけない。

突発的に起きる問題ではなく、

そこにあるのに大きすぎて気づかないほどの問題が

ゆっくりと自分の首を絞めていく。

それをずっと見つめ続け、対処し続けなければいけない。

 

その責任を負う覚悟は、あるんだろうか。

私にも、新しい営業さんにも。

 

まだ分からないな、

資料をただ作っただけだ。

その先のルートはまだ数えきれないほどあるし

出方を見るしかない。

 

得も言われぬこの不安を、私はまた抱えてしまった。

好きな仕事で、またやりたいと思っていた仕事で、

それでもとても辛い日々を過ごした仕事だ。

だから、手放せなくて、でも怖いのも本心だ。

 

こんなぐらつくのはいつぶりなんだろうね、

それも含めて、”戻ってきた”感じがする。

 

=遊兎=