Cry for the Moon

哀しがりの黒猫のひとりごと。

讃美歌の響くチャペル。

さて、結婚式について
続きを書こうと思います。

前回のブライズルームから出て
向かったのは、親族たちの待つ控室。
ブライズルームのすぐ隣のお部屋だったのですが
本来は式場として使えるかなり広いお部屋を
パーテーションで仕切って使わせてもらっていました。

親族挨拶はせず、自由に話していてもらい
私たちが登場してすぐに写真撮影へ。

後述しますが、ドレスのデザイン上、
絨毯敷の部屋が非常に歩きにくく、
介添えの方や彼、メイクさんなどが周りを取り囲み
ほぼ移送の状態で運ばれていました。

あっちこっちからドレスを持ち上げられるので
むしろ足を引っかけることも多く、あわあわ。
転ばないだけましだったと思う。笑

そんな状態だったので、
ぶっちゃけ、家族との初対面の瞬間なんて
全然記憶にありません。笑
とにかくもう、みんなあわただしくて
写真撮影が急に始まった感じ。

そして、そのまま
私の両親と一緒にチャペル階へ。
先に着いて小さな控室で説明を聞いてました。
その間にゲストはチャペル内へと移動していたようですね。

簡易な説明を聞いた後、5分ほどで挙式が始まりました。

教会式でしたので、
牧師さんと一緒に、彼が先に入場し
その後、私の父、母、そして私が入場。

母からベールダウン、
入場前から泣いていた母は、私の顔を見たら余計に泣けてしまったようで
私から「ありがとう」だけ、声を掛けました。
「今までありがとう」と言わなかったのは、
きっと母が淋しい気持ちになってしまうと思ったから。
膝を曲げ、母がゆっくりとベールを下ろし終わったとき
涙声の母は、「いってらっしゃい」とだけ声をかけてくれました。

モーニングを着た父の腕をとり
ゆっくりとヴァージンロードを歩きました。
1歩踏み出したときに、父は私の足元を気にかけてくれて
「大丈夫だよ」と声をかけると、しっかりとエスコートしてくれました。

ゲストの方々がたくさんのカメラを構えていて
少し面食らったけれど、正面には彼が待っていてくれたから
彼を見つめながら、ゆっくりと歩きました。



私のドレスは、正面から見るとオフショルダーのシンプルなドレスなのですが
後ろ姿にとっても特徴のあるドレスでした。
トレーンと呼ばれる引き裾が4メートルくらいあり
レースとパールが散りばめられたデザイン。
腰の部分には、大きなリボンがついてます。
バックスタイルが気に入って、選んだデザインでした。

ベールも、裾にレースがあしらわれたセミロングで
トレーンにかからないよう、
また全体の印象を清楚な印象になるように
可愛くなりすぎず、エレガントにもなりすぎず。
そうやって選んだドレスだったので
友人たちにも写真さえ見せずに当日を迎えました。
控室も別にしてもらい、チャペルで初めて見ることができるように。

チャペルでは後姿をたくさん見せるシーンがあるので
そのたびに、トレーンが綺麗に見えていたようで
ゲストにもとっても好評でした。

20分弱の挙式は、あっという間で
誓いのときに互いの手を取り間違えるとか、
指輪の向きを間違えるとか、
エスコートの時に彼が手を差し伸べ忘れるとか
ちょこちょこ面白いミスもあったけれど
それも全部、いい思い出。

退場のとき、母が涙を拭いており
父も涙目だったのが見えました。
そしてその先に、青がこっちを向いて泣いているのが見えて
顔を見たら安心したのか、なんだかいろいろこみあげて
私もぽろぽろ泣いていて。

ゆっくりと彼がエスコートしてくれて、扉の外へ。
一旦控え場所に移り、ゲストがフラワーシャワーの準備。
そして、また讃美歌の中ゲストのもとへ。

少しのためらいのあと、始まったフラワーシャワーは
本当に綺麗で、眩しくって瞬きするのが惜しいくらい。
20名ほどの花道は、ヴァージンロードよりも短かったけれど
温かく優しい花道でした。

そこで、友人のカメラマンさんにお願いして記念撮影へ。
その際、カメラマンさんの頭に花びらが奇跡的に載って落ちないという
完全に場の雰囲気をかっさらっていく出来事があり
最高に笑顔の写真が撮れたと思います。笑
ほんと、あの瞬間にカメラマンさんが
ゲストの中で「めっちゃ面白い人」と認識されて
その後も大活躍してくれたわけなんですが。


写真の後は、一旦ブライズルームへ戻り
すぐに会食へと移ります。

会食については、また今度。
あとは、会場に飾ってもらったものとか
ゲストへお渡ししたものとかも紹介したいな。
どんな意味を込めたかとか、自己満足だけれど残しておきたいから。

形だけの挙式ではあったけれど
神聖な儀式は、やはり緊張感がありました。
でも、やってすごくよかったと思う。

=遊兎=