Cry for the Moon

哀しがりの黒猫のひとりごと。

何もない机の上。



哀しくなるほど
綺麗な世界。

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出勤日でした。

今日から6月。
昨日付けで、お世話をしていたディレクターさんが独立し、
会社を退職したから
正式にマネジメント業から外れました。


社会性が乏しく、
ずぼらで、だらしない性格の人だったけれど
今日出勤したら
デスクの上が綺麗に片付いていて、
なんだかとても淋しかった。

いつも散らかっていたのになあ、
水曜日まではいつもと変わらなかったのに。

何も言わず、
何も言えずに去ってしまった。

これからも会社との付き合いはある方なのだけど
やっぱり、「うちの社員」と呼べなくなったのはとても淋しい。

喜ぶべき独立も、
あんな酷い引き抜きをされてしまったら
送り出せなくなってしまう。


淋しさは伝搬して、
誰よりも目をかけていた取締役が
今日はずっと淋しそうだった。



仕事は順調で、
CMのコンテの直しをしたり、
社内のインフラ整備をしたり、
新しいプリンターのために掃除をしたりと
相変わらず忙しく働いていた。

マネジメント業からは手を引くことになったけど
幸い、今の会社には残らせてもらえるから助かっている。

もっと自分のできることを探したいと思う。
何かで埋めなければ、
淋しさがにじみ出てしまう。

=遊兎=